色遣いの美しさに
取材だということも忘れ
しばしその場に立ち尽くしてしまいました。
「濁手」という
女性の柔肌の様な
しっとりと柔らかな乳白色の地肌に
鮮やかに広がる
赤や青や緑。
直線的な枝ぶりは
曲線で描いた
先代、十四代とは大きく異なります。
江戸時代から続く伝統の中で
自分を出すというのは
並大抵のことではないでしょうし
ましてや
人間国宝の父親と
作品を比較され続けるというのは
想像を超すプレッシャーでしょうが
私は
一瞬でファンになってしまいました。
色を極限まで減らし
枝の色と花の黄色のみで表現した
こちらの唐梅は
十五代の代表的な作品。
心に響く静かな美しさに
足を止めて
近くから遠くから眺め
うっとりとする…
そんな方が
私でけでなく
たくさんいらっしゃいました。
十五代酒井田柿右衛門を
襲名して初めてとなる
福岡市内での作品展は
福岡市の大丸福岡天神店
6階アートギャラリーで
4月10日(火)までです。
※写真は許可を得て特別に撮影・使用させて頂いています
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